副業の始め方

おすすめの副業は?統計で見る副業の種類と収入、始める前に確かめること

更新日 2026.10.15 出典:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査」、労働政策研究・研修機構「副業者の就労に関する調査」

公開:2026年10月|最終更新:2026年10月

本文の数字は2026年10月時点の公表資料・公式ページと照合しています。

制度や料金は変わることがあるため、手続きの前に公式ページで最新の条件を確認してください。

統計上、誰にでも合う「おすすめの副業」はありません

総務省統計局「令和4年就業構造基本調査」(2022年)によると、副業がある人は305万人で、非農林業従事者に占める割合は4.8%となっています。副業の中身はパート・アルバイト、個人で請け負う仕事、自営など幅広く、統計を見ても「これを選べば収入が増える」という一つの答えはありません。副業の収入は、労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査で1カ月あたりの中央値が5万円、5万円未満の人が4割を超えています。

選ぶときに役立つのは、ランキングではなく「雇われて働くのか、自分で仕事を請け負うのか」という種類の違いです。種類によって、収入の税金上の区分、本業との労働時間の扱い、始める前に確かめることが変わります。この記事では、2026年10月時点で確認できる公的な統計と制度をもとに、副業の種類と収入の実態、始める前の確認点を整理します。

副業がある人は305万人、5年前より60万人増えています

副業がある人の数は、総務省統計局の就業構造基本調査で5年ごとに把握されています。2022年は304.9万人で、2017年の245.1万人から約60万人増えました。非農林業従事者に占める副業者の割合も3.9%から4.8%へ上がっています。

雇用形態別に見ると、副業をしている人の割合は「正規の職員・従業員」が2.5%、「非正規の職員・従業員」が7.2%で、非正規の人のほうが副業をしている割合が高くなっています。同じ調査では、今の仕事を続けながら別の仕事もしたいと考える「追加就業希望者」が493万人と、実際に副業をしている人より多く数えられています。

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調査年副業がある人副業者比率(総数)正規の職員・従業員非正規の職員・従業員
2007年241.53.92.25.4
2012年214.63.61.85.3
2017年245.13.91.95.8
2022年304.94.82.57.2

(単位:副業がある人=万人、比率=%。非農林業従事者が対象)

は各列で最も高い値

<出典:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 結果の概要」/2023年公表>

副業の種類は「雇われる」か「請け負う・自営」かで分かれます

副業の働き方は、大きく「雇用されて働く副業」と「業務委託や自営で請け負う副業」の二つに分かれます。JILPT「副業者の就労に関する調査」(2024年公表)の参考表によると、就業構造基本調査(2022年)で副業がある332万人(農林業を含む有業者全体)のうち、副業が雇用者として働く形の人は58.6%、自営業主は25.9%、家族従業者は6.6%でした。

同じ参考表で副業の業種を見ると、「卸売業,小売業」12.6%、「医療,福祉」12.1%、「宿泊業,飲食サービス業」8.6%、「教育,学習支援業」8.5%の順で、一つの業種に集中していません。JILPTの調査でも、主な副業の就業形態は「パート・アルバイト」46.9%、「自由業・フリーランス(独立)・個人請負」21.2%となっています。

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種類主な例収入の税金上の区分本業との労働時間始める前に確かめること
雇用型パート・アルバイト、派遣給与所得通算される(労働基準法第38条第1項)勤務先の就業規則、週の合計労働時間
請負・自営型業務委託、個人での受注、物品販売雑所得または事業所得通算されない契約の内容、経費と収入の記録

<出典:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(2022年7月改定)、国税庁「所得税基本通達の解説」(2022年10月)をもとに作成>

雇用型と請負・自営型の違いは、手続きにも表れます。雇用型では本業と副業の労働時間が通算され、請負・自営型(フリーランス、独立、起業など)では通算されません。請負・自営型の収入は、帳簿をつけて保存しているかどうかなどで雑所得か事業所得かに分かれます。税金の区分と申告の流れは「副業の所得が20万円を超えたら何が必要?」で詳しく整理しています。

副業の収入は月5万円前後の人が多くなっています

副業の収入について、JILPT「副業者の就労に関する調査」(2024年7月公表、調査は2022年10月)によると、すべての副業を合わせた1カ月あたりの収入は「5万円以上10万円未満」が30.0%で最も多く、5万円未満が4割を超えています。中央値は5万円、平均値は約9.2万円で、平均値は一部の高い収入に引き上げられています。

この数字は、副業をしている人がどのくらいの収入を得ているかの分布です。副業を始めれば同じ金額になるという目安ではありません。調査は調査会社の登録モニターを対象にしたインターネット調査で、副業をしている1万1,358人の回答を集計したものです。

<出典:労働政策研究・研修機構「副業者の就労に関する調査」(JILPT調査シリーズNo.245)/2024年>

本業の働き方によっても、副業の収入は違います。同じ調査の中央値は、本業が正社員の人で5万円、非正社員の人で4.1万円、本業が自営・フリーランスなど雇われていない人で9万円でした。副業に使う時間は、すべての副業を合わせて「週5時間以上10時間未満」が27.6%、「10時間以上20時間未満」が26.7%、「5時間未満」が22.3%です。

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本業の就業形態回答者数平均値中央値
計11,358人9.25.0
正社員4,327人10.15.0
非正社員4,657人6.14.1
非雇用者(自営・フリーランスなど)2,374人13.99.0

(単位:万円/月。円単位の公表値を千円の位で四捨五入)

<出典:労働政策研究・研修機構「副業者の就労に関する調査」図表2-4-21/2024年>

始める前に確かめる4つのこと

副業を始める前に確かめることは、働く時間と収入の多さにかかわらず共通しています。次の4点を順番に確認しておくと、始めてから困る場面を減らせます。

1. 勤務先の就業規則で副業がどう扱われているか。 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(2022年7月改定)は、企業の対応について次のように示しています。

「裁判例を踏まえれば、原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である。」——厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(2022年)

同じガイドラインは、労務提供上の支障がある場合、業務上の秘密が漏洩する場合、競業により自社の利益が害される場合、自社の名誉や信用を損なう場合には、企業が副業を制限できると整理しています。JILPTの調査では、副業をしている雇用者のうち勤め先で副業が「禁止されている」と答えた人は11.0%(正社員では18.3%)、「わからない」が15.4%でした。就業規則の副業の条文と、届け出が必要かどうかを先に読んでおけば、後から問題になるのを避けられます。

2. 本業と合わせた労働時間と健康。 雇用型の副業は、本業と副業の労働時間が通算されます。ガイドラインは、労働者自身による就業時間や健康の管理も一定程度必要だとしています。週あたりの本業と副業の合計時間を、始める前に書き出しておくと判断しやすくなります。

3. 税金の手続き。 会社員の場合、副業が年20万円を超えると所得税の確定申告が必要になります。20万円の判定に使う金額は、業務委託・自営の副業では所得(収入−経費)、給与の副業では年末調整されなかった給与の収入金額です。業務委託などの所得は20万円以下でも住民税の申告が必要です。判定表と手順は「副業の所得が20万円を超えたら何が必要?」にまとめています。

4. お金を先に払う話になっていないか。 国民生活センターは、副業や投資で高額収入を得るノウハウと称する「情報商材」の相談が2023年度に6,256件、2025年度に2,623件あったと公表しています。副業のために費用や借り入れを求められた場合の見分け方は「「必ず儲かる」副業の勧誘はどこで見分ける?」で整理しています。

次にやること

  1. 勤務先の就業規則で「副業」「兼業」の条文を確認し、届け出や許可が必要かを調べてください。
  2. 副業に使える時間を、週あたり何時間と具体的に書き出し、本業と合わせた合計を確かめてください。
  3. 雇用型か請負・自営型かを決めたら、税金の区分と申告の要否を副業の確定申告の記事で確認しておきましょう。

参考として、副業という働き方の一般的な説明はWikipedia「副業」にもまとまっています。

この記事の作り方

  • 数字は官公庁・業界団体などの公表資料から引用し、記事ごとに出典名と年を明記しています。
  • 出典の最新版が出たら数字を確認し、更新日を書き換えます。
  • 特定の商品の購入や投資をすすめる記事ではありません。

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